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福井県年稿博物館&若狭三方縄文博物館 若狭湾遠征#2

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こちらは小浜駅構内に立つ給水塔。SL時代の遺構です。翌日は小浜線で移動。三方駅で途中下車。駅前からタクシーで移動。若狭三方縄文博物館と福井県年稿博物館を訪問しました。

 

www.town.fukui-wakasa.lg.jp

varve-museum.pref.fukui.lg.jp

 

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まずは若狭三方縄文博物館へ。年稿博物館との共通券を購入。

 

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中央に置かれているのは遺跡から発掘された縄文時代後期の杉の巨木の根っこ。でも印象的なのはその周囲に立つコンクリートの柱。巨木の森林のようです。

 

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遺跡から発掘された杉の丸木舟と,当時の道具を使って再現された丸木舟が比較展示されていました。 

 

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縄文博物館に展示されている水月湖の年稿のポスター展示をじっくり読んだら年稿博物館へ。

 

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とても横に長い建物ですが,その理由は中に入ってわかりました。

 

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それはこの年稿ステンドグラス。水月湖の湖底からボーリングにより掘り出したサンプルを薄くカットし,樹脂で固定したもの。7万年分,45mの年稿(湖底に積もった1年ごとの縞模様)が途切れなく続いています。7万年前は,私たちホモ・サピエンスがアフリカを出てアジアやヨーロッパに移動し始めた頃のことです。この年稿の1年分はおよそ0.7mmです。

 

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裏側の展示は印刷ですが,水月湖の年稿とグリーンランドの氷河のボーリングサンプルとの比較。気温の上昇や低下のような地球規模の変化はどちらにも同時に現れますが,火山の噴火による火山灰の堆積はどちらかにしか現れません。水月湖の年稿には頻繁に大山(鳥取県)の火山灰層が現れます。姶良カルデラ(鹿児島県,桜島)の火山灰の層は大山と比較してとても厚かった。つまり距離は遠いにもかかわらず,はるかに多量の火山灰が降ったということです。どの火山に由来するかは,火山灰の成分分析から判断するのだそうです。こういったことは,展示室にいた博物館の職員の方に質問して教えてもらいました。

 

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水月湖の年稿7万年は私たちホモ・サピエンスだけでなく,ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)やホモ・フローレシエンシス(フローレス原人)の歴史をもカバーする長さです。

 

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そもそもなぜ年稿ができるのか。春から夏にかけてはケイソウなどの植物プランクトンが堆積した白っぽい層を,秋から冬にかけては粘土鉱物などが堆積した黒っぽい層をつくり,これらの色の違いが縞模様を作るのだそうです。その他にも水月湖には好条件がありました。通常池や湖は河川経由で流入した土砂によって水深が年々浅くなるのですが,水月湖の場合,上流側には三方湖があり,河川からの土砂はそちらに沈殿して水月湖にはほとんど流入しないこと,周囲を山で囲まれていて湖水の上下の循環が起こりにくいので底層は貧酸素水となり生物の活動によって湖底がかき乱されないこと,断層活動の影響で水月湖の湖底は少しづつ沈降していること,などです。

今回の若狭湾訪問はこの年稿博物館が主目的だったのですが,展示も質疑応答も充実していて,とても満足感の高い訪問になりました。

 

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駅からの行きは小雨だったのでタクシーを利用しましたが,駅への戻りは雨も上がっていたので歩くことに(三方駅まで20分くらい)。三方駅にはレンタサイクルがあるのでそれを利用するのもよさそうです。駅への途中で見かけた素敵物件。造り酒屋のレンガ造りの煙突です。

 

 

 

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2019-01 wakasa-mikata | Flickr